修験道について

森羅万象に命や神霊が宿るとする、古神道の一つである神奈備(かむなび)や磐座(いわくら)という山岳信仰仏教が習合し、さらには道教陰陽道などの要素も加味されて確立した日本独特の宗教である。[1]

修験道
日本各地の霊山を修行の場とし、深山幽谷に分け入り厳しい修行を行うことによって超自然的な能力「験力」を得て、衆生の救済を目指す実践的な宗教でもある[1]。この山岳修行者のことを「修行して迷妄を払い験徳を得る」ことから修験者、または山に伏して修行する姿から山伏と呼ぶ。[1]

奈良時代に成立したとされ、役小角(役行者)を開祖と仰ぐ[2]が、あくまでも役小角は伝説的な人物なので開祖に関する史実は不詳である。役小角は終生を在家のまま通したとの伝承から、開祖の遺風に拠って在家主義を貫いている。[3]

役行者
多様性の中の和合する力とは。文明文化は西から東へと、滝が上から下に流れるがごとく、ユーラシア大陸を数千年かけて日本を終着点に流れつきました。そして、今も流れ続けています。

私達、日本人の真の力というのは、「造り変える力」ではないでしょうか。風習や文化に合わないと、否定したり、反発したり、時には破壊したりすると言うよりも、よほど、優しく強い柔軟性のある力だと思われます。多様性を認め、吸収する力と言えましょう。

例えば、中国から漢字を輸入したとき、日本人は自分達が喋っていた言葉(大和言葉)に、 発音が似ている漢字を当てはめて使いました。やがて、それでは満足できなくなり、漢字を基に独自の「ひらがな」や「カタカナ」を造ってしまいました。漢字は漢字として吸収して、同時に大和言葉を捨てたり否定したりすることはありませんでした。

かように文明文化の最終終着点であったが故に、すべてを飲み込み自分達の都合のよいように変化融合させてきたのです。仏教、道教、陰陽道などの輸入する一方、日本古来の神道や山岳宗教を基に独自の修行実修体系を修験道として見事に作り上げました。

多様性の中に潜む普遍原理の力で、また多様性を一元体系化で成し遂げたのが修験道と言えます。神仏は誰かと尋ねるなら、その問いに対する答えは、神仏は宇宙のあらゆる多様性の内にある唯一性の原理であるというものです。

これこそが多様性の裏に存在する法則原理である一元論 ONENESSでありましょう。まさに本質に迫る体系的修行システムと言えるかもしれません。
文明文化 終着点

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